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渋谷ファッション&アート専門学校

服飾専門課程
(ファッション)

ドット

Dot

ファッション豆知識COLUMN

東京で一番降水量が多い月は、梅雨の時期ではなく9月なのだそうです。

昨年の9月は、東京および西日本でも例年の倍くらいの雨量があり、台風のみならず近年私たちを悩ますゲリラ豪雨が多発しましたよね。
とはいえ、水は我々の命に欠かせないもの。
そして、水玉模様=ドットはファッションに欠かせないもの!
と、無理やりタイトルに結び付けてしまいましたが、昨年からブームが来ているドットが、この秋以降、さらに目が離せないトレンドになってきました。

昨年秋に取り上げた「チェック」と同様、昔から馴染みのある定番の柄ではありますが、チェックよりも、どちらかというと女性向きのためかトレンド性が強いように思います。
今年は、ファッショントレンドがクラシカルなものに回帰していることもあり、今、このドットが大注目されています。

ドット【Dot】

<点><小さなもの>の意味で、服飾用語としては水玉模様をさす。フランス語のポワ(pois)にあたる。白地に濃い水玉が配されたものと、濃い地色に白やグレーの明るい水玉が配されたものとの2種類があり、水玉の大きさもかなり大きなものから、小さなものまであるが、小さい水玉のものの方が扱いやすく飽きがこないとされている。ごく小さいものをピン・ドット(pin dot)、中くらいのものをポルカ(polka)、大きいものをコイン・ドット(coin dot)または、ポロ・ドット(polo dot)などという。また、一般に大きい水玉のことはドットとはいわずスポット(spot)という。水玉はいつの時代にもはやりすたれのない柄として、ドレッシーな装いから普段着の装いに、あるいは下着や海浜着、スカーフ、ネクタイ、コートなどの裏地としてなど、幅広く用いられ、親しまれている柄である。

解説:「新・田中千代服飾事典」より

小さなドット(円形・玉)が複数配置された柄は、そのドットの大きさや配置のされ方で様々な呼び名があります。

ドットの大きい順に大きく区分すると、「コイン・ドット」、「ポルカ・ドット」、「ピン・ドット」の3つの水玉模様があります。
「コイン・ドット」はその名の通り、コインぐらいの大きさのドットでポップな印象。
モノトーンや赤と白などコントラストのある色合いがおススメです。ポップな柄なのでカジュアルなファッションでよく見られますが、ワンピースなどレディライクなアイテムで着るのも、レトロ感のある今のトレンドにピッタリ。または、流行りのブラック・コーディネートに、スカーフなどの小物やコートやジャケットの裏地でチラリと入れると、洒落たアクセントになります。
特に大きい水玉はドットとは別に「スポット」と呼ぶこともあります。

ポルカ・ドットは、コインより小さな直径5〜10mmの一番よく見かける定番のサイズのドットです。「ポルカ」という名前の由来はダンスの「ポルカ」から来ていますが、両方とも同時代に流行ったというくらいで、特にこれといった意味はないようです。でも、ドット柄は快活なダンスにピッタリですよね。フラメンコでもよくドット柄のスカートや靴が使用されます。
コーディネートしやすい柄なので、ドット柄初心者はまずポルカ・ドットのアイテムからチャレンジしてみたらいかがでしょうか?

ピン・ドットは、少し離れて見ると無地に見えるくらい小さなドット柄を指します。
ドット柄のポップさに抵抗のある人でもチャレンジしやすい柄です。少し大人な雰囲気になるので、秋のシックな色合いにもピッタリ。さり気なくトレンドを入れたい人は、いつものコーディネートアイテムをひとつピン・ドット柄にするとよいと思います。

その他、バリエーションとして小さな白いドットを狭い間隔で配した、鳥の目のように見える「バーズアイ」や、中心が空洞の「リング・ドット」、大きさの異なるドットがランダムに並んでいて、まるで水滴のように見える「シャワー・ドット」やそれよりもやや大きい泡のような「バブル・ドット」など様々なドット柄があるので、実に様々なおしゃれを演出できます。

また、チュールなどシースルー素材のドット柄は大人の色香を感じさせ、大人気です。

自然界にもドット柄が見られます。
ちゃんと規則性があったりすると、ちょっと不思議な気持ちにもなりますよね。

自然界のドット柄といえば、すぐに思い出されるのがてんとう虫。
このてんとう虫の斑点には、実はあるメッセージが込められているのです。それは「近づくな」というメッセージです。危険が迫ると、てんとう虫は有毒で苦い体液を脚の関節から出します。天敵はこの斑点模様を見ると、この有毒な体液を連想して近づかなくなる、と言われています。面白いですね。

また毒キノコにも斑点が見られることが多いように思います。やはり有毒なものは不自然な柄であるドットが、危険性を示すのでしょうか。

ホロホロ鳥という鳥の羽は、まさにバーズアイ柄!
羽根をチョーカーなどのアクセサリーにしている人もいるようです。おしゃれですね。

そしてドット柄はキッチンでも最強。
ルーティーンな作業の多いキッチンこそ、ポップな水玉模様を取り入れることで、楽しい気分で家事ができそうですね。
食器だけでなく、ドット柄のお菓子なども見かけます。写真映えするので、パーティーなどで大活躍しそう。

ポップな色も可愛いですが、この秋は少しシックな色合いのものがおススメです。

インテリアもポップな使い方だけではなく、モノクロでシックな大人のインテリアにしてみては?
今、インテリアのトレンドも「ヴィンテージ」なので、モノクロや色味のない中に水玉アイテムを少し入れると、ちょうど良いアクセントになります。
また、素材次第ではラグジュアリーにもなるドット柄。
アイテムも多いだけに、どこにどうやって取り入れるか考えるだけでも楽しくなりますね。

ドット柄はポップな楽しさだけではなく、使い方によっては少し毒や狂気も感じさせるため、アートでもよく見られます。草間彌生さんのドット・アートが、今や世界中から評価されているのは、みなさんもよくご存知でしょう。

雨の日は、芸術の秋ですから美術館で過ごすのもいいですね。
外出の際は、おしゃれな水玉模様の雨具が気分をアップしてくれますよ。

文/佐藤 かやの(フリーライター)