春になると外出する人が増えますが、特に冬にはなかなかできなかったサイクリングやツーリングなどに出かける人も多いようです。通勤や通学で使用することもあってか、自転車やオートバイは春に一番売れるのだそう。
ちなみに、「オートバイ」は和製英語で、英語では「motorcycle(モーターサイクル)」または「motorbike(モーターバイク)」と言います。
最近ウーバーイーツなどデリバリーで、自転車やオートバイに乗っている人を多く見かけますが、冬や春先のライドは非常に身体が冷えるので、首元の防寒は必須です。
けれども、マフラーだと走行中にほどけたり、端が車輪にからんだりすると大事故になりかねません。
ですので、自転車やオートバイに乗る人は、マフラーよりも「ネック・ウォーマー」を着用する人が多いと思います。
日本で「ネック・ウォーマー」というと、写真のような頭からかぶって着用する首元の防寒アイテムを指します。
頭からかぶるのは、前回ご紹介したスヌードと同じですが、スヌードのような輪ではなく筒状で、巻いたりせずそのまま首にフィットするタイプなので、ズレにくく、冷たい空気が首元から入るのをしっかり防ぐことができるため、自転車やオートバイの防寒対策にぴったりです。
実は英語では、このタイプのものはあまり「Neck warmer(ネック・ウォーマー)」とは呼ばれていません。「Neck warmer」でも間違いではありませんが、「Neck warmer」は「首を温めるもの」という意味の言葉で、指す範囲が広くなり、マフラーやスカーフのことも含みます。 英語では「Neck Gaiter(ネック・ゲイター)」とか先のスヌードの一種として「Snood(スヌード)」と表記されることが多いようですが、ここではわかりやすいように、この筒状のタイプを「ネック・ウォーマー」と表記したいと思います。
ネック・ウォーマーは、体を動かしてもズレにくく安定感があるため、スポーツ時の防寒によく用いられます。
スキーヤーやスノーボーダーが、ネック・ウォーマーで顔下半分を覆っているのをよく見かけます。
しっかり保温したい場合は、筒を伸ばして首全体から口元までを覆い、口元を開けたい時は下げたりと、簡単に調節ができます。
また、サイズを調整できるアジャスター機能付きのものなど、ネック・ウォーマーには機能性に優れたものが多くあります。
素材も、スヌードはニット素材などマフラーと同様の素材が使われますが、ネック・ウォーマーは薄くても保温性の高いフリースなどで作られたものが多く、また、吸汗速乾性がある素材なども使われます。
フリースは軽い素材ですし、とにかくネック・ウォーマーは、コンパクトで持ち運びがしやすいのが便利ですね。
ネックピース 【Neckpiece】
首に用いる衿巻類で、とくに毛皮の衿巻のことをいう場合が多い。
前回のスヌードと今回のネック・ウォーマーも、英語表記も考えるとちょっと混同しますが、日本では長めの輪状のものがスヌード、筒状のコンパクトなものがネック・ウォーマーだと認識しておけば大丈夫です。
ネック・ウォーマーはその便利さで人気が拡大し、スポーツ以外でも着用する人が増えているため、デザイン性のあるニット素材やボアなど様ざまな素材のものが登場しているようです。
形がシンプルなので、個性的なニットのネック・ウォーマーをオリジナルで作成しても素敵ですよ。
次回も引き続き、マフラーの仲間をご紹介したいと思います。お楽しみに。