ファッション豆知識

チェック

ファッションの秋到来。

秋はアウターや重ね着でコーディネートを楽しめる季節。
夏の暑さがおさまると、一気にシックなおしゃれをしたくなりますね。

秋のおしゃれの定番柄といえば、チェック。
ギンガム・チェックはこの春夏も流行しましたが、秋のチェックはバリエーションも豊富です。タータン・チェック、グレン・チェック、アーガイル・チェック、チェッカーボード・チェック(市松模様)、シェパード・チェック、ハウンズ・トゥース(千鳥格子)など多くの種類があります。
皆さんはどのくらいの種類のチェックを知っていますか?名前を知らなくても、模様を見ればわかるものが多いかもしれません。

チェックcheck

<チェッカーボードや基盤に似た四角柄><市松模様><碁盤縞(ごばんじま)>のこと。すなわち市松(いちまつ)模様のように、縦、横の縞と地とが同じ割合をしめるもの、あるいはその感じに似た太い縞で構成される格子柄をいう。これに対し細い縞で構成される格子柄はプラッド、あるいはプレード(plaid)とよばれるが、一般にはこのプラッドをもふくめてチェックという場合が多く、日本で、タータン・チェックとよばれているイギリスの格子柄も、正しくはタータン・プラッド、あるいはタータンとよぶべきであるが、プラッドとチェックの使いわけはかなりあいまいに行われている。

「新・田中千代服飾事典」にあるように、チェックは本来、市松模様のような柄を指しますが、日本では「プレード」と呼ばれる細い縞の格子柄も「チェック」と呼んでいるため、和製英語になっているものが多くあります。例えば人気のある「タータン・チェック」は、本来は「タータン」もしくは「タータン・プラッド」です。
以前イギリス人と話している時に「タータン・チェック」と言ったら、「タータン」と直されたことがあるので、英語で話す際は要注意です。「グレン・チェック」も正しくは「グレン・プラッド」だそうです。

秋は「芸術の秋」、「スポーツの秋」ともいわれるように、文化的なイベントにも出かける機会が増えると思います。それぞれのイベントに合わせたおしゃれをすると、そのイベントをさらに楽しむことができますよね。
そんな秋のおしゃれにチェックを取り入れると、チェックのバリエーションだけでおしゃれの幅が拡がります。

織物、プリントなどのほか、同色で織り方のでこぼこにより表現されたチェックなどがある。スポーティー、モダン、いき、しゃれた感じなどがチェックの持味であるが、普通正式なもの、たとえばイブニングやアフタヌーン・ドレスに用いられることはなく、タウン・スーツ、スポーツ・コートなどに多く用いられる。とくにチェックの上着に、チェックの中の1色を用いた無地のスカートを組合わせたり、大きいチェックのコートに小さいチェックのドレスを組合わせて、アンサンブルとして楽しむこともできる。また表が、チェック、裏が無地のリバーシブルのコートや、袖口、ポケットなどにチェックをあしらったコートやスーツはよくみられるものである。大柄のチェックは若々しくスポーティーな感じを、またこまかいチェックは落ち着いたふんい気をもっており、紳士服にも用いられる。しま、水玉、プラッドなどとともにいつの時代にもあきのこない柄であるということができる。

チェックは女性だけでなく男性や子供でも似合う柄なので、休日にお出かけの際は、ファミリーでコーディネートしてもおしゃれですね。男性は、夏に着ていたTシャツとジーンズの上にチェックのシャツをひと羽織りするだけで、秋の装いになります。
チェックはおしゃれ初心者でも簡単に着こなせるので、カジュアル・ファッションのマストアイテムと言えるでしょう。

おしゃれ上級者は、ドレスコードを「チェック」にしたお友達とのピクニックも楽しそう。写真映えするので、楽しい思い出をたくさん残してくださいね。

文/佐藤 かやの(フリーライター)

写真はイメ―ジです。