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服飾専門課程
(ファッション)

ジュエリー(ジュエルリー)

Jewelry / Jewellery

ファッション豆知識COLUMN

12月下旬のクリスマスから1月中旬の成人式あたりまでは、1年で最もパーティーが多い華やかな時期ではないでしょうか。

パーティーには、思いっきりドレスアップして出かけたいもの。ドレスアップしたスタイルを格段にランクアップさせてくれるのは、なんといってもジュエリー(ジュエルリー)。今回はジュエリー、宝石類のお話です。

日本語でもジュエリーまたはジュエルリーと呼ばれますが、英語表記もアメリカとイギリスで異なり、アメリカでは【Jewelry】と書きますが、イギリスでは【Jewellery】が使われることが一般的です。

ジュエルリー【Jewelry】

宝石類のことで、もとは模造でない宝石をいう。今日で本物のダイヤモンドのはいったネックレス(necklace)やブレ−スレット(bracelet)を身につけるなどということは、ごくまれであって、本物のダイヤモンドなどは指輪やイヤリングにはめこんで使用されているにすぎない。ジュエルリーは服装の中でもっとも高価につくからである。

もちろん宝石は大きく質のよいものが高価ではあるが、今日の服飾と経済とを関連して考えてみる場合、大きさよりも質のりっぱなもの、そのりっぱな宝石をきずつけないようにデザインされたものをもっとも高級な宝石としたい。

解説:「新・田中千代服飾事典」より

もっとも高価な宝石といえば「宝石の王様」ダイヤモンドでしょう。日本語では「金剛石」ともいわれます。
その大きさというと「カラット(Ct)」という単位が思い出されますが、実は「カラット(Ct)」は大きさではなく重さの単位です。1カラット(Ct)=0.2gですが、重さが重いほど石のサイズも大きくなるため、大きさの単位だと思っていた人も多いのではないでしょうか。もちろんカラット数が大きいほど高価になります。ただし「新・田中千代服飾事典」にもあるように、現代では宝石の価値は大きさだけではなく、その石の質、そしてデザインが価値を左右します。
「カラット」は「4C」と呼ばれるGIA(アメリカ宝石学協会)が定めたダイヤモンドの価値を評価する国際基準のひとつですが、具体的には、ダイヤモンドの重さを表す「カラット(Ct)」、色「カラー(Color)」、透明度を表す「クラリティ(Clarity)」、研磨技術の度合を示す「カット(Cut)」の4つの点から石の質を評価します。これらの評価が鑑定書に記されています。
そしてその質の良い宝石を活かしたデザインも、ジュエリーの価値を高めます。ハイジュエラーと呼ばれる高級宝飾品ブランドは、カット技術などの高い加工技術と洗練されたデザインで人々を魅了しています。HARRY WINSTON(アメリカ)、Cartier(フランス)、TIFFANY & Co.(アメリカ)、BVLGARI(イタリア)、Van Cleef & Arpels(フランス)は、世界5大ジュエラーと呼ばれ、高い人気を誇っています。

ちなみに本物の宝石はほとんどが鉱物ですが、パール(真珠)やサンゴ(珊瑚)など鉱物でないものもあります。

それにしても、真の宝石は高価で、ちかごろのように、ネックレスやブレースレットなどが服の大きなアクセントとなり、服の形にともない、いろいろと変化する時代には、とうてい真の宝石では間にあわなくなってきた。そこでコスチューム・ジュエルリーというのがあらわれることになった。つまり真の宝石を使わなくても、イミテーションではあるが、服をより美しく見せるため有効なものであればよい。高価を尊ぶのではなく、よい好みを尊ぶということに根拠をおくことになったのである。

解説:「新・田中千代服飾事典」より

本物の宝石があしらわれたアクセサリーは高価なため、なかなか一般庶民には手が届かないもの。また、扱いにも気を遣いますよね。
そこで登場したのが「コスチューム・ジュエリー(ジュエルリー)」とよばれるイミテーション・ジュエリーです。宝石自体の価値よりも、デザイン・ファッション性の高さが重要視されました。1950年代のアメリカ・ハリウッドの女優達が、映画や舞台で身に着けたことから「コスチューム・ジュエリー」と呼ばれるようになったそうです。人気の火付け役は1920年代のココ・シャネル。宝石自体の品質よりも、そのデザインと洋服とのコーディネートを重視し、模造パールや非貴金属を使ったファッション性の高いコスチューム・ジュエリーを次々と発表しました。

コスチューム・ジュエルリー【Costume Jewelry】

もとは舞台衣装などの特別の衣裳(コスチューム)にあわせて本物の宝石などは用いないで、ガラスや石などにみばえのするような色をつけた安ものの装身具を用い、これをコスチューム・ジュエルリーとよんだが、現在では洋服や帽子などにあうようにつくられた本物でない石を使ったアクセサリーのことをいい、近年ひじょうに普及している。つまりコーディネートという考え方は重要視されるようになり、従来はそうしたものを使用することは恥とされた模造品を多量に用いてふんだんに装飾を行なったり、本物では考えられないほど大きなものを用いて調和ある美しさがつくられるようになった。また民俗衣装や歴史的な衣服をヒントにしたデザインが多くみられるようになったのも需要が増大した理由の一つで、布地だけではあらわせない独特のふんい気の表現に用いられている。これらの石を多量に用いるとき、本物ではとうていまかないきれないが、高価であるがために用いるのではなく、よい感覚の表現として用いられるもので、その意味でたんなるイミテーションと考えるのはあたらない。

解説:「新・田中千代服飾事典」より

宝石の歴史は太古に遡ります。
美しい物が数多ある現代の私たちでさえ、自然の中で綺麗な石を見つけるとうれしいものですよね。そう考えると、太古の人にとって美しい石は「神様からの贈り物」というくらい貴重で有り難いものだったでしょう。それゆえ、護符(おまもり)として大切に身につけられていたようです。
今でも誕生石などパワーストーンを身につける習慣があります。誕生石の概念も古く、占星術や地域説など諸説ありますが、聖書にも12個の貴石の記述がみられるそうです。

また、薬として重宝されていたこともあります。いわゆる「石薬」です。鉱物を粉末にして用いることが多いようです。奈良時代に来日した中国の高僧「鑑真(がんじん)和尚」が伝え、聖武天皇や皇太后の病気を治療したといわれる石薬が今でも奈良の正倉院に収蔵されています。また、鉱物ミネラルを含んだ水やクリーム、ファンデーションなどは今でも、特に美容に関心のある女性に人気のようです。

宝石の歴史は古く、太古の人類は美しい石を発見するとそれを身につけ、護符(おまもり)としていた。またおまもりのほか、薬としての役割をもつと信じられたこともある。

解説:「新・田中千代服飾事典」より

さぁ、お勉強はこのくらいにして、思いっきりドレスアップして楽しいパーティーに出かけましょう。パートナーとワンランクアップの静かなディナーの人は特に念入りに。洋服とヘアスタイル、メイクのバランスを考えて、ジュエリーをアクセントにコーディネートしてみてください。もしかしたら、小さなギフト箱から素敵なジュエリーが出てくるかもしれませんよ。

文/佐藤 かやの(フリーライター)