学生生活で学んだ技術のすべてを披露する、最大のイベント。
開催日:2021年2月13日
今年のテーマは、「SCRUMS」
「SCRUMS」というのは専攻科生の名前の頭文字を抜き取り「心を一つにして協力、助け合い、良いショーにしよう」という意味が籠められた単語です。
今年はコロナウイルス感染症の流行がなかなか収まらず、本年度は感染防止を鑑み、学内で慎重に検討いたしました結果、例年と同様の形での開催は難しいと判断し、安全対策に気を付けながら保護者のみの観覧で、2月13日(土)に開催しました。
アパレル専攻科、アパレル総合科2年、ファッション総合科1年の学生は、コロナウイルスの流行に、不安で先の見えない日々を送り、毎日忙しい、辛い、苦しいと弱音を吐く時や、心が折れそうになった事もありました。仲間と一緒に支えあい、沢山考え、沢山行動し、この日のために努力を惜しむ事無く、制作に打ち込み作品を披露することができ嬉しく思います。
その中で培ったものすべてが、ファッション業界で仕事をする中でひとつの力となっていくと思います。
作品のデザイン、制作、モデル、ショーの演出、すべて学生が主体となって作り上げたショーは、一生の思い出となったことと思います。
2020年度 卒業作品ショー 受賞作品
ファッション専攻科卒業作品「作品賞」受賞者
アパレル専攻科 テクニカルコース
金子 凜香さん
今年度の作品賞を頂き嬉しく思っています。ありがとうございます。
今年の専攻科は8ヶ月という短期間でファッションショーに向けて準備してきました。少ない人数の中でもクラス皆でお互いを支え、無事にファッションショーを迎えることが出来て本当に良かったと思います。
自分の作品ももっと時間があり、余裕を持って制作できれば、今より良い作品が出来たのではと後悔もあります。それでも支えながら応援してくれた家族、友人、仲間がいたからこそ今の自分もいますし、結果を残せたのではないかなと思いました。心残りのある1年でもありましたが、勉強になり、成長出来たと前向きに考えていこうと思います。有難うございました。
作品賞・皐月会賞
アパレル総合科2年 テクニカルコース
蓑田 佑香里さん
今年私たちのチームは、「Rebel GIRL」という世の中に対する反抗心をテーマに作品を作りました。素材をデニムで統一し、ダメージや飾り、文字などの加工をして表現しました。今回の制作で一番残る思いは「とにかく楽しかった」ということです。コンセプトに合ったデザインを考えることから、アイテムの一つ一つの配色、生地選び、加工作業、全ての工程で、完成するのをワクワクしながら取り組むことが出来たと思います。しかし楽しい中でも苦労した事も沢山ありました。例えば、ダメージ加工の一つで、糸を1本ずつほぐしていく作業があったのですが、長い時は1時間程かかり、それを何十枚も行わなければなりませんでした。また、生地の脱色も自分が求める色を出す為に何日も繰り返し行った事もありました。このような大変な工程は、他にも沢山あったのですが、少しずつコツコツと進める事で完成することが出来たのだと思います。
2年間の集大成として臨んだ作品制作は、沢山の事を得る事が出来たと思っています。一つは、基礎の大切さです。例えば、自分のデザインを立体にする為には、2年間で学んだパターンの基本がいっぱい必要であり、自分ではまだ基礎がしっかり出来ていない事を実感させられました。また縫製の使用も一人ではわからずに、先生方からアドバイスを頂きながら進める状態でした。一方、繰り返し練習し、試作を作って本縫いを行うなど、時間をかけて行うことで満足出来る作品が出来、自信をつける事も出来ました。
今年、作品賞を受賞して、自分の中での満足感で終わらせるのではなく、これからはもっと沢山の人に「素敵だ」と思ってもらえるような作品を作っていきたいと思いました。