クロストーク3 建築

現場で欠かせない「コミュニケーション力」も育てる

COMMUNICATION

杉浦充先生

杉浦

建築家は画家でも彫刻家でもない。それでもクライアントの要望を聞き取ってデザインしなければなりません。しかも、建築は自分ひとりですべて完成させる規模のものではありません。職人とのチームワークが不可欠であり、クライアントと職人をうまくつなぐコミュニケーション力がないと、思い描いた理想を形にできません。

古川泰司先生

古川

人の話に耳を傾け、議論し、自分の思いを的確に伝える力が現場では求められます。そこで本校では、「コミュニケーション論」という授業も準備。時事ニュースや建築をテーマにグループディスカッションを行い、意見をまとめて発表するといった内容で、この授業も専任講師が中心となりゲスト講師もお招きしながら行います。

杉浦充先生

杉浦

本当にコミュニケーションって大事ですよね。本校を卒業して現場監督の仕事に就く人も出てくると思いますが、現場監督の肝は「協力業者さん(旧呼称:下請け業者さん)にどう動いていただけるか」です。コミュニケーション力が優れている現場監督の下だと、やはり現場はうまく回ります。

来馬輝順先生

来馬

現場ではトラブルが付きものですが、その問題解決にもコミュニケーションが欠かせませんよね。問題を解決するためにチームとして最善の方法を探り出す、それが建築の一番の仕事といっても過言ではありません。

倉島和弥先生

倉島

その通りです。建築を学ぶと、技術だけでなく人間としての総合力も身につくんです。

建築の楽しさ、醍醐味も伝えられる学校に

FUN OF ARCHITECTURE

来馬輝順先生

来馬

私たちは3次元の空間の中で生きています。部屋や建物といった空間では、外の喧騒から時計のチクタク音までさまざまな音がするかと思えば、木々の匂いや踏みしめる床の感触も感じられる。そんな空間、場所を作るのが建築の仕事です。「街の中の一つのドラマを作る」じゃないけれど、その背景を作ることに関われるうれしさが建築の仕事にはあると感じています。

杉浦充先生

杉浦

自分が作った空間が誰かの日常に良い影響を与え、その人の人生をより豊かなものにする――。これほどうれしいことはありません。誰かの人生に大きな影響力を与えることができるのがこの仕事です。建築家のルイス・カーンは、「部屋の中に、他の人と一緒にいることは,何と素晴らしいことか。その時、山も木も風も雨も心の中のものとなり。部屋はそれ自体が一つの世界になる」と語っています。技術があるだけでは居心地の良い空間は作れない、そこが建築の面白いところです。

倉島和弥先生

倉島

設計して施工して完成して引き渡したらおしまいじゃない。そこからが始まりであり、その先に価値が生まれるんですよね。そんなドラマの始まりに関われる喜びを知ってほしいですよね。

古川泰司先生

古川

「物」と「事」、その両方に関われるのが建築の醍醐味ですよね。美しい建物や空間を作る喜びはもちろん、そこで人と人とが出会い、楽しい時間を過ごして思い出を作る。人々の生活、暮らしのとか豊かさに深く関われるのは、建築の仕事ならでは。技術や知識だけでなく、建築に携わる喜びも伝えていけるような学校にしたいですね。

求む!個性豊かな学生たち!

ARCHITECTURE CREATOR

杉浦充先生

杉浦

本校で学ぶ学生には、積極的に社会にコミットしていける人になってほしいと考えています。建築クリエイターって、結局は問題解決力のある人だと思うんです。豊かなコミュニケーションネットワークを築き、生き甲斐のある社会を作っていきたい、そんな風に考える学生が集まってくれるとうれしいですね。

来馬輝順先生

来馬

何かを好きだという感覚を、素直に言葉にできる学生に来てもらいたいですね。もし、現時点ではうまく表現できなくても、この学校での2年間で表現できるようになってほしい。ものづくりって、「好き!」とか「楽しい!」とか表現することから始まりますから。

倉島和弥先生

倉島

いつも学生には「好奇心がないとダメ」と話しています。好奇心は何より自分を動かす原動力だと思うので。試験の成績で評価されることが多い世の中ですが、ほかの基準で見ればどんな人にも評価すべき点があるんですよ。たとえば、高校の内申書なんて本当に限られた評価軸のかたまりでしかない。その人の才能なり個性をきちんと見てあげると、途端に伸びる人がたくさんいます。

古川泰司先生

古川

模型を作らせたら右に出る者はいないとか、隠れた才能を持つ人がたくさんいる。だから、高校の内申書で人生を諦めないでほしいですよね。

倉島和弥先生

倉島

建築の世界は広い海。そんな人を受け入れられる余地がいくらでもあります。誰もが楽しめるものがきっと見つかるはずです。この学校を社会に出る前の受け皿だと思って、ぜひ飛び込んでほしいですね。「君たちがこれまで見てきたものが世界のすべてじゃないよ! もっと面白いことが世界にはあるし、ここにもあるよ!」と言いたいですね。

杉浦充先生

杉浦

高校を卒業したばかりの学生はもちろん、学び直ししたいという社会人の方も大歓迎です。社会人の方がクラスに加わると、人間関係に広がりが出るんですよね。講師の我々が教えてもらうこともたくさんあると思います。

さあ、ここで建築を学び、生き抜く力を身につけよう!

WELCOME TO

杉浦充先生

杉浦

繰り返しになりますが、いくら技術力やデザイン力があっても、それを実際どう形にするかイメージできない人には素晴らしい空間は作れません。その点、アートの土壌がある学校で建築を教えるというのは、ものすごい強みだと思います。この学校ではファッションも教えていますが、一番肌に近いところにあるファッションの肌感覚と、最も体から離れたところにある建築のスケール感、どちらも体験できるのがこの学校の良さだと思います。

来馬輝順先生

来馬

頭の中で新しい何かをパッと思いつく力を持つ人が「クリエイター」だと勘違いされがちですが、数多くの現場をこなしながら何かをつかんできた地に足のついた人が真のクリエイターです。この学校にはアートやファッションの分野で数多くのクリエイターを生み出してきたバックグラウンドがあるので、これから建築クリエイターを目指そうと思う人にとっては、またとない環境だと思います。

倉島和弥先生

倉島

建築は私たちの生活そのもの。建築を学ぶと、生きていくのに必要な「総合力」が身につきます。流行の発信地である渋谷という立地や、ほかの学校では専門的に教えることが少ない部分を補う独自のカリキュラムも魅力的な学校ですから、ぜひここを自分探しのスタート地点にしてください。皆さんが持つ個性は、私たち講師が見いだし、引き出していきたいと思っています!

古川泰司先生

古川

建築は工学であり、人文学。両方とも必要なんです。建築を教える環境は工学に寄りがちですが、この学校には建築と同様に私たちの生活の環境を形作っている、アートやファッションの学びもあります。生活を見つめ直す意味での建築を、アートやファッションと身近に学べる環境はなかなかないと思います。ぜひ、本校で建築クリエイターをめざしましょう! 講師一同、皆さんを心よりお待ちしています。